聴こえないわたし 聴こえるわたし ~ことば&暮らし~

それぞれの「ことば」を「知ること」からはじめよう
by machi-life
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第28回(2009.8.28) 父、新潟へ来県!

「聴こえないわたし」と「聴こえるわたし」がブログをはじめた理由    

    ① 聴こえる人から見た「暮らし」、聴こえない人から見た「暮らし」とは何かを知る。
    ② ふたつの「暮らし」の違いや共通点を発見し、相互理解に扶助する。
    ③ 改めて「暮らし」について考えることで、わたしたちが毎日をシンプルにかつ豊かに
      送るための手法を探る。


"聴こえないわたし”-Chie東京ディズニーランドオープンの年に誕生。手話講師
趣味は、写真、読書、映画鑑賞、ゴルフ

"聴こえるわたし”-Mau“Imagine”が発表された年に誕生。英会話・スペイン語会話講師
旅、自転車、食べることが好き

☆  ♪  ☆  ♪  ☆  ♪  ☆  ♪  ☆  ♪  ☆  ♪  ☆



新潟代表と愛知代表
Chie: 日本文理と中京大中京、新潟代表と愛知代表と不思議な組み合わせになりましたね。しかも、それが決勝戦なのだから感動です。


Mau: 自分が甲子園を見ていることに驚いちゃいました。新潟県人なのだ!と感じた瞬間です。というのも、今までに野球には全く興味を持ったことがないので一度も野球中継を見たことがないのです。今回初めて観ました。祝初野球視聴!




Chie: すごいですね!やはり、新潟人ですね。


Mau: そうなんですよ。ミーハー・なんちゃって応援団ですよ~。終わった途端に、「若林くん好きっ!」とか叫んでましたから。


Chie:気持ち分かります!でも初めて見たというのは驚きました!!私の中では「野球観戦」は生活の一部でした。



Mau:ちえさんの「野球=生活」発言にも驚きです。ちえさんもプレーされたり、見に行かれたりするんですか?




Chie: 小学生の頃は、兄が地元の少年野球チームみたいなところに入っていたので時々キャッチボールの相手になってもらったり、平日の夜は毎晩のように家族でテレビでプロ野球を見ていました。日課ですね。



Mau: 新聞を読むように野球が日常にあるんですね。
長期間大人生活を送っていると、"初めて"のこともあまり多くなくなりますので、そんな初々しいわたしに出会えて嬉しかったです!



Chie: 本当に良かったですよね^^

ところで、昨日はありがとうございました。



Mau:こちらこそ父娘水入らずのお時間にお邪魔させていただきました。
夏の終わりの福島潟はジャングルのようにもさもさ、わさわさと草が生い茂っていて、ちょっとした冒険気分になりましたね。

Chieの父、新潟に上陸!


Chie:新潟の旅で、最初が新潟市とのことです。このブログを読んでいるので「ぜひMauさんに会ってみたい」という好奇心(?)に応えるべく、Mauさんとの対面が実現できました。Mauさん、ありがとうございました。


Mau: こちらこそ楽しい時間をありがとうございました。お父さん、今宵はいずこにいらっしゃるのでしょう?



Chie:今は長岡市と聞きました。


Mau: 長岡市ではどこへ行かれたのでしょう?お父さん、とても優しい方ですね。




Chie: 優しい方ですか、ありがとうございます。長岡市は普通に通り道だから寄ってみたのかもしれません。もしかしたら、天地人関係かも??。



Mau: ほっほ~・・・大河ドラマ好きなのですね。




Chie: 母が大好きで、その影響を受けた可能性もありますね。でももともと歴史は好きな方ですね。Mauさんが父とどんなお話をされたのか、気になりました(笑)


Mau: 福島潟では、公園や自然についていろいろとご興味を持たれたようでした。
「ここは干拓地ですか?」とか、「オニバスもあるけどオオオニバスもありますね」とか。
植物に興味&関心があり、お詳しいようでしたね。
そしてちえさんがあまり虫が好きでないこともお聞きしました。だめですか??



Chie: いやぁ〜苦手ですねぇ〜(笑)

最近は何とか慣れてきましたが、それでも身体のどこかに触れると「うわ!」と反応してしまいます。父が植物詳しいというのは、初めて知りました。母の方が詳しいとは思っていましたが、父も詳しいんですね。1つ、両親の共通点を発見できました。



Mau: (福島潟で)三人で「なんだろう?」と見た、小さな松の実のような木の名前も帰ったら植物図鑑で調べてみよう・・・と言われていましたよ。
植物好きなのも・・・お母さんの影響かもしれませんよ(笑)♪
ちえさんはアウトドア派だと思いこんでいましたので、昆虫類が苦手なのは少し意外でした。面白いですね!
いろんな一面が時と場面を変えるとみえますね。

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Chie: 母と父は水と油ですけど、そういう共通点があってびっくりです。 わたしはキャンプとか出かけるのは好きですけど、 虫は無理ですね。
でも、毎日そこで生活したら平気になるに違いない、と思っています。


Mau: その通りだと思います。慣れの問題かと。




Chie: ですよね。


Mau:お父さんもどうやらブログを見てくださっているようですよ。




Chie: 母と毎回読んでいるみたいですね。


Mau: ブログの内容については特にお話されていませんでしたが、ちえさんのブログ相手には少し興味を持たれて想像しながら新潟に来ていただいたようでしたよ。ちえさんがお父さんとお母さんの「意外な共通点」を発見されたように、ご両親もちえさんの「そうそう!」と思う部分に加えて、「意外な一面」どちらもブログの文面の中に見つけられて楽しんでいらっしゃるのかな?という雰囲気は受け取りました。



Chie: ありがとうございます。それはあるかもしれないですね。私にとって、父よりも母と話す時間が長い分、父にとって「意外な一面」を見た部分もあるかもしれないです。今回、父が新潟まで来たこと、まうさんと会ったことも含めて、私自身が新潟に来たことは家族にとって、両親にとって、少なからずとも不安があったんだろうなぁと切実に感じました。

「いつ実家に帰るの?」という言葉に「しっかり基盤を固めてから考える」という私を見て、父は「ちえ次第だね」って言っていました。母からも同じことを言われていて、今回ほど、家族の想いを重く感じることはなく、まうさんやハンズのスタッフの話を聞いて「家族に応援してもらっているんだな」って思うと感謝ですね。



Mau: ちえさんだけでなく、私も・・・いろんな方向からさまざまな方法で支えてもらって生きていられることに感謝しないといけませんね。
お二人をファインダー越しに見ていて・・・ちえさんとお父さん、お互いに心配なんだけれど、それを表には出さないで見守っている?はたまたちょっと照れちゃう?甘酸っぱい関係が見えた気がしました。



Chie: 今まで走っていて、きちんと見るべきところをちゃんと見ていなかったような気もします。そういう意味で、今回、父が新潟に来たことは神様からの道しるべというか、不思議なことを感じました。本当レッスンが入っていたのですが、お客様が別の日程を希望されていました。

Mau: 何かしなければいけないことがある時には、じたばたしようが何をしていようが、道がもうすでにそこへ行くように用意されているように感じることがあります。

ありきたりな表現になってしまいますが、「親子は、無償の愛でつながっている」ことを感じた時間でした。



Chie: ありがとうございます。愛というのは、ちょっと照れくさいような表現ですが、実はハンズ代表の小池さんが父と少し話をした後、「やっぱり、そっくりじゃん」と感想を言っていました。まうさんも同じことをおっしゃっていましたよね。家族以外の人からそこまで言われたのは初めてでした。



Mau: 確かに・・・似ていますよ~!親子ですから。




Chie: そうですか(笑)




Mau: 「好奇心旺盛」で「何事も楽しんでやろう!」という姿勢はそっくりですよ。

「いやいや、私はいいよ!」と言わずに、海辺のお昼寝ハウスの中に、私たちに言われるがままに上がってきて下さって、ちえさんの隣にちょこんと腰をおろして気持ち良さそうに風に吹かれているところなんて・・・まさに二人の子供たち!!
シャッターを切りながら、「いいねえ、いいねえ」とつぶやいちゃいました。うちの母なら、「暑いから車で待ってる」と言いそうです。



Chie: そうですか(笑)おもしろいですね!

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Chie: 私の母も同じこと言うと思います、「暑いから」って。
良いですね〜あの昼寝ハウス。丸ごと欲しいです!!でも、あれは、海があって成り立つんですよね。


Mau: 確かに、海のない巨大な黒い箱は邪魔です(笑)。

Chie:新潟も見所がたくさんありますね。父が新潟の旅を終えたときの感想を聞くのが楽しみになりました。
そして、私も新潟のあちこち、素敵な発見をしたいので、Mauさんどうぞよろしくお願いいたします。


Mau: しゅっぱーつ進行♪ ♪ ♪


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by machi-life | 2009-08-28 07:18 | mau+chie life

第27回(2009.08.21) 『ヴァギナ・モノローグス』

「聴こえないわたし」と「聴こえるわたし」がブログをはじめた理由    

    ① 聴こえる人から見た「暮らし」、聴こえない人から見た「暮らし」とは何かを知る。
    ② ふたつの「暮らし」の違いや共通点を発見し、相互理解に扶助する。
    ③ 改めて「暮らし」について考えることで、わたしたちが毎日をシンプルにかつ豊かに
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"聴こえないわたし”-Chie
東京ディズニーランドオープンの年に誕生。手話講師
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ちょっとした日常、かけがえのない日々


Mau: ちえさん こんにちは!刺激的なお盆休みを過ごされたようですね。お話をお聞きするのを楽しみにしていました。

Chie:: こんにちは!今日もよろしくお願いいたします。刺激的なお盆休みほどではないですが、 久しぶりに帰省したことでちょっと「だら~」になってしまいました。

Mau: 新潟に移り住んで初めてのお盆の里帰りだったわけですが、地元に戻られて何か気持ちの変化は感じましたか?

Chie::家族でご飯を食べられるって幸せだなぁとつくづく思いました。

そして、もし今のままで帰省してずっと生活していたらたぶん、物足りなさを感じるかもしれないと感じました。それくらい、今の生活が毎日忙しいけれど意味のあることと思いました。


Mau: 家族の存在は本当に大きいですよね。離れて生活をされていると尚更身にしみられたのでは。
新潟でもあちこちで活動をしながら充実した暮らしを送っていらっしゃいますもんね。
新潟から離しませんよ~。

Chie::おかげさまでありがとうございます。捕まってしまいました(笑)。
まうさん、お盆はいかがでしたでしょうか?朝から忙しかったとのこと、充実したみたいですね。


Mau: 年に3、4回程、主にお盆、年末、お彼岸時に友人のお花屋のお手伝いをしています。

今となっては珍しいぐらい活気のある下町の商店街の中で行っています。早朝から丸2日間、太陽の下で声を出しながら動いてました。最初はちんぷんかんぷんだった、お花の名前も覚え、お仏壇用とお墓用のお花も値段相応に作れるようになりましたが、まだまだ師匠(友達)にはかないません。
彼をめがけて、2日で150人くらいのお客さんが来たと思います。

Chie:: すごいですね、それくらい頼れる方なのですね。それに、お客様は本当に大切な存在ですね。

Mau: それが・・・全くもって「頼りない存在」なんですよ♪
それがまたお客様の「助けてあげなきゃ」モードを全開にさせる・・・まさに素敵な助け合い関係。

Chie: なるほど〜!!それも素敵ですよね!
まさか、戦略の1つでは?(笑)でもお客様がこの人と接したい!という想いを持つことは重要ですよね。そして、ありがたいことです。


Mau: 彼はお客様に優しくて一生懸命。無理をしつつも休まないものですから、時に倒れたりもするんです。だからお客様もそんな彼を放っておけない。憎いキャラなんですよ。そうですね、ずばりこれも彼の戦略でしょう。

Chie: いいですねぇ^^。

Mau: それはそうと、ちえさん昨日はなにやら面白そうなイベントにお出かけされていたんですね。タイトルからして刺激的な予感です~。

女たちが×手で×声で×語る 「ヴァギナ・モノローグス」

Chie:「ヴァギナ・モノローグス」という公演ですね。

ヴァギナ・モノローグスHP http://www.sapazn.net/TVM.html

タイトルは確かに刺激的、そして、内容も期待を裏切らない刺激的でした。もともと、本があるのですが、私はそれを読んでいなく、何の予備知識もなくお客様のお誘いに応じて観に行ってきました。 以前に主催者の大橋ひろえさんからチラシが送られてきてそれをお客様たちに渡していました。そこでお客様が「観に行こう」と声をかけてくださいました。

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Mau:パンフレットには、 「年齢・人種・職種さまざまな女性にヴァギナについての記憶や思いをインタビューしたモノローグ芝居」とあります。まずこの一文に驚かされてふと立ち止まって一瞬ですが考えこみました。自分自身改めて考えたことのなかったことを突きつけられるテーマですが、よくよく考えると友達と話したりするのは、なんだかちょっと恥ずかしいように感じていたものの、特に女性にとっては、もっと注目?脚光を浴びてもいい・・・部分なのだろうなあという気はしています。

朗読の中身がとても気になります。
そしてこの舞台をサポートされている、黒柳徹子さん、ピーコさん、以前私たちののブログでも取り上げさせていただいた、映画「ゆずり葉」監督の早瀬憲太郎さん、「筆談ホステス」の著者である斉藤理恵さん・・・他、この個性的なゲスト陣を引っ張ってこられた主催の大橋ひろえさんって一体どんな方なんでしょう?!

Chie:: 私もまうさんと同じように、あらためて考えたことがなく「ヴァギナ」という言葉がタイトルとして挙げられていることは重要なテーマなのだと感じていました。でも、アメリカではヴァギナに関するお芝居といいますか、ワークショップがあるそうです。そこでは、レイプを受けたことをカミングアウトする場でもあるそうです。アメリカといっても広大なので決めつけることはできませんが、そういう背景から考えると日本では性的な言葉を使うこと自体、禁断というか、それくらいダブーの言葉になっている中であえて朗読と手話として公演することは驚きでした。

この顔ぶれですが、アメリカ帰りの大橋ひろえさん(ろう者/女優、ダンサーhttp://www.sapazn.net/ )はアメリカでワークショップを観てショックを受けたそうで、「このように女性たちが虐げられた歴史、実話は広くの人に知ってもらいたい」という想いがあったと、トークショーで語っていました。

ろう者でプロのダンサーは大橋さんの他にも南村千里さんという方がいるのですが、イギリスを拠点に活動されています。日本人でプロのダンサーと言えば、2人くらいかなと思います(もしかしたら、他にもいると思いますが、有名なのはこのお2人です)


南村千里さんHP Dance/Communication http://chisato.h-and-c.jp/index.html

その他の出演者がどのような経緯で出演されたのかは分かりませんが、、、印象的だったのは忍足さんですね。

映画「アイラブユー」(http://www.avis.ne.jp/~takaike/akiko/movie.htm)の主役で、当時はおとなしく清純なイメージがありましたが、 それが公演では感情丸出しの演技だったのでさわやかな女性というより、一段と大人になった、魅力的な女性だと感じました。


Mau:悲劇的な実話だけではなく、女性の性や出産などで感じられる喜びについてのお話も取り上げられたのかな?と想像しています。

出演者されている方は全て女性とHPにありました。同じ女性として、同性だからこそ受け取るメッセージも多くあったのではと思います。

ヴァギナ・モノローグスについては、All Aboutのサイトにも大橋ひろえさんとのインタビュー形式の情報がありました。http://allabout.co.jp/relationship/shinkon/closeup/CU20090630A/index3.htm

Chie:: そうですね。性の喜びについての話もありました。

例えば、自分のヴァギナがあれほど嫌いだったのに、好きな男性がじっと見つめていたことにより、女性らしさを知った、という話が一番、印象に残っていますし、それを実際に観たような気にさせる手話でした。

手話だけでは分からない部分もありました、これはきっとMauさんが観たらおもしろく感じると思います。音声日本語ではいろいろな言葉を使ったそうですが、手話は1つだけの表現になっていたという部分もあったそうです。でもそれは、もしかしたら、言語が違うことによって表現が多少違っていただけの差異かもしれないですが、日本語による朗読の内容を知りたいと思いました。あとで気がついたのですが、ろう者のための台本の貸出が無料で行われていたのでした。 「しまった〜」と思いましたが、思っていたよりリアリティさがあって満足できる内容になりました。


Mau: うわわわ・・・見たいですね~・・・今年は無理そうですが、ロングヒットとなって続いていく作品に思えますので、次回を待ちたいと思います。そうだ、ファンレターを書こうかな?。

Chie:: ファンレターぜひ書いてみると良いですね!今度、一緒に書いて出しましょうか?

Mau: そう致しましょう!地方でも是非!とラブコールを送りましょう!

もう一つの夏

話は少し変わりますが、先日「この子たちの夏」という朗読劇に行ってきました。
これは、広島・長崎で被爆をされた方たちの手記を、朗読、音楽、当時を描いた絵でお聞きする会でした。
私の生徒さんが15年ほど前から行っている活動です。

ちえさんが東京で観られてきた舞台とは全く違う内容になりますが、「与えられた場所で、わたしとして生きる」という意味では共通するものがあるように思えます。

Chie:: 15年間続けられている大切な活動ですね。
与えられた場所、私で生きるという意味、 昨日の公演とも共通することですね。やはり人間として生きる根本的なところが 共通しているということなのですね。


Mau: 朗読劇中には、音楽が効果的に使用されていましたが、ここにもう一つ何か・・・動きがあったらまたいいのに!と思いながら聴いていました。
講演会等のお話を聴くときは、目をつぶり、耳に集中をさせるのですが、ここに手話があってなら、より豊かに当時の状況を思い描けるような気がしました。

ちえさんが東京で観られた、「手」「声」双方向からアプローチをかけた手法での公演では、「ろう者、聴者のために」ということだけではなく、「よりよいステージのために」試行錯誤の結果として、より有効でありパワフルな手段、表現を追いかけていったその先にあった形として流れが自然にたどり着く方向へと移行しているようにも、私の勝手な解釈ですがあるように捉えています。

Chie:: ありがとうございます。、これは昨日の公演でも同じですね。動きがあることによってさらに内容が深まるということですね。

爆風で聴力を失った方もいると思いますが、ろう者による被爆の話は聞いたことがあります。
確か、長崎か広島に住んでいるろう女性は数年前にNHKにも映ったと思いますが、手話で被爆の様子を説明されていました。ところが、依頼が増えて、手話で話をしているうちに辛くなってきたそうです。他には、手話通訳の方が自分で演劇として被爆の様子を演じたという話も聞いたことがありますが、いずれもまだ観たことがないですね。

聾学校時代に、デフファミリー(両親もろう者)の同級生が被爆の様子を表した詩を暗唱して手話で表していました。それを私の母が観て 「手話は手だけじゃないんだねぇ」と感動していました。そこに被爆の様子が見えましたね。 まうさんのおっしゃる可能性は、きっと大きいと思います。


Mau: 私が知らなかっただけで、当然のことなのですが、ろう者の方でも被爆をされて今も体験談をお話されている方がいらっしゃるんですね。

Chie:: でもろう者の間で広く伝わっているかどうかは。。。観る機会が近くになかっただけのことと思います。

Mau: 私が朗読を聴きに行った日は、8月9日長崎原爆の日でした。
会場に行くと、たくさんの車が停まっていたので、多くの人が来られているのだな・・・と思ったのですが、実際に会場に集まったのは25人ほどでした。後で知ったのですが、その他大勢の方々は、隣りの建物で同時に開催されていた「高齢者によるカラオケ大会」に参加をされていました。

広島で16歳で被爆をし、父親を失い、現在は原爆症と戦いながら新潟で暮らしている女性がゲストスピーカーとしていらっしゃいました。その方は、「楽しく歌ってはいけないと言うつもりではありません。ですが、伝えていくべき世代の人たちが、なぜこの日にカラオケ大会なのでしょうか?」と言われていたことが印象に残りました。

日々情けなく、頼りなく、もどかしく感じている部分でもあるのですが、他の人の体験を「経験」することは難しいことです。

Chie: 経験を言葉で表すって難しいですね。 言葉にすればするほど、 軽くなってしまうような気もします。

Mau: 頭では分かっていて、その時には涙を流し、理解をしたつもりでいても、その場所を離れると忘れてしまったりします。
カラオケ大会に参加をしていた方々を私は非難することはできません。同時に、被爆体験をお話された女性が放った、「どうして?」という想いも切なく、強く今も心の中で響いています。

友人で世界を旅している人がいますが、彼は旅の話を人にしたがりません。私が聞くと、「本当に知りたいの?僕の体験を聞いても、君の体験にはならないんだからつまらないよ。」と言います。それもそうだなあ・・・と思う反面、その人のフィルターを通した世界を見てみたいとも思うのです。そしていつか私もそこへ行けたら・・・と夢を描きます。

でも戦争や被爆の体験は、決して繰り返したくない経験です。
いまだに戦争の話はしたくない、聞きたくないと言われている方もたくさんいるとお聞きしました。
当時のつらい記憶を思い起こして語る人と平和な時代しか知らない私たちには簡単には分かり合えない空間が広がっているようです。戦争については、当事者からお話をお聞きしても、体験していない私たちには想像すらことさえ本当はできていないのではと思わされます。

それでもやっぱり本当の言葉を聞き続け、考え続け、知ることをやめないでいたいですね。

☆  ♪  ☆  ♪  ☆  ♪  ☆  ♪  ☆  ♪  ☆  ♪  ☆

ヴァギナと広島、長崎。
途方もなく話題がずれてしまったようにも感じますが、近いのに、それでいて遠くて、つかみきれなくて、一つの答えでは導きだすことのできない二つが、一つのブログの話題としてさまざまな方が目にする場に上る ・ ・ ・ こういったことを公の場で話し合える、表現できる。
人として、女性として選択することのできる時代そして国に、私たちは生きています。

2009年の夏。
皆さんはどう過ごしていらっしいますか?

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by machi-life | 2009-08-21 13:23 | mau+chie life

第26回(2009.08.14)"聴こえないホステスから教えてもらったもの"

 「聴こえないわたし」と「聴こえるわたし」がブログをはじめた理由    

① 聴こえる人から見た「暮らし」、聴こえない人から見た「暮らし」とは何かを知る。
    ② ふたつの「暮らし」の違いや共通点を発見し、相互理解に扶助する。
    ③ 改めて「暮らし」について考えることで、わたしたちが毎日をシンプルにかつ豊かに
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話題の銀座ホステスNo.1「筆談ホステス」

Mau:今夜は「筆談ホステス」著者である斉藤理恵さんが出演していらっしゃった、テレビ番組・金スマ波乱万丈「耳の聞こえない銀座No.1ホステス」を見てのお話をしてみようかなと思っています。

銀座ナンバー1ホステスの斉藤理恵さんは、筆談ホステスです。

幼少時の病が原因となって、耳が聴こえなくなりました。
さまざまな苦難や葛藤を乗り越えながらも現在は堂々と銀座No.1ホステスの座を日々の努力の結果として築かれています。お客様との会話は、「筆談」!


     斉藤さんの記事はこちらです。
     Part1 http://media.yucasee.jp/posts/index/1407/1
Part2 http://jp.ibtimes.com/article/biznews/090810/39010.html

Chie:記事読みました、ありがとうございます。斉藤さんにとって気になっていたことが私と一致していました。

Mau:斉藤理恵さんのことでちえさんが、「気にになっていたこと」はどういったことでしょう?

Chie: 銀座に障害を持ったお客様を見かけないことです。規模が違うかもしれないですが、新潟ではスナックに行くろう者がいるので東京でも必ずいると思っていました。

Mau: 記事では、斉藤さんも「もっと銀座に障害をお持ちの方々に来ていただきたい」と言われていましたね。新潟のろう者の方々でスナックに行かれるのはちえさんのお友達ですか?ちえさんも行くこともありますか?

Chie: 私は行ったことないですが、友人はスナックに行くので普通のことと受け止めていました。
風俗に行った友人は、「手話のできる人がいればいいのにね」って愚痴っていました。そういうこともあって、ホステスさんに会うのは普通のことと思っていました。
まうさんはスナックに行かれますか?


Mau: 私のスナック歴は長いですよ~♪
というのも、母がスナックを長年経営しているのです。もうどのくらいかな~・・・私が小学生の時からだから、ええい、予想して下さいね!

Chie: そうなんですか、今度行っていいですか?スナックは未知の世界ですので(笑)

Mau: どうぞどうぞ!
母の店は、女性同士でもふらりと行けるような場所です。
カラオケボックス代わりに貧乏な大学生時代に友達大勢で騒ぎにいくのは母の店でした。
無理を言って、から揚げだおにぎりだ・・・と安い金額で用意してもらっていましたね。

Chie: わ〜い!楽しみです!お盆明けにでもよろしくお願いいたします。
居心地が良い場所なんですね。


Mau: 私にとってのスナックは憩いの場かもしれませんね。それはきっと母が経営しているからということもありますが。
面白い空間であるとも思います。ぜひ夜の人間観察にどうぞ~!

Chie: おもしろそうです。楽しみです!


Chie:青森の筆談ホステスの登場は、最近知ったばかりです。まうさんはいつ頃知りましたか?

Mau:斉藤さんの著書「筆談ホステス」が書店に並びはじめたばかりの時に、本屋さんで手に取りました。
私は本を読むのがかなり速い方なので、興味深い内容に、買ってゆっくりというよりも立ち読みで一気に読んでしまいました。それぐらい印象深い「出会い」でした。

Chie:立ち読みで一気に読めるくらい、惹きつかれたのですね。まうさんは筆談ホステスを見てどう感じましたか?

Mau:実際にTVに出演しているのを見て、本の印象とTVの中で見る斉藤さんのギャップが全くないことに驚きました。
普段から裏も表も無く、隠すことも無く生きていらっしゃるから、書かれた文章、動く姿、筆談であっても、そこにずれはないように感じました。
ぶれない芯の強さ、そして安積アナウンサーの無茶なコメントや行動にも大袈裟な反応一つなくちょっと考えながら洒落た返答ができるところ・・・にくいテクニックでしたね~。
女性の私が彼女のお店に行っても、きっとめろめろになるんだろうなあと想像しました。


Chie:本は立ち読みでちらっと見たくらいでした。同じ女性として驚嘆する内容だったのですね。
字がきれいに書かれているところは「あ!見習わなきゃ!」と勉強になりましたが、それ以上のものがあるみたいで
今度本を読むのが楽しみになりました。

テレビで実際に見たとき、年が1つ下であることにびっくりしましたね。そして、セレブな生活をしていて「ゴルフ、一緒に出かけてみたい!」と興味が深まりましたね。
一方で、果たして筆談だけでコミュニケーションができるのか?と不思議に感じました。

スタジオで交わされる言葉全てが斉藤さんに伝わっているかどうかという面も気になってしまいました。
でも、それを斉藤さんは「空気を読んで状況に合わせている」ようにも感じられました。空気を読む力は人一倍かもしれないです。

私自身、手話を仕事にしているからだと思いますが、実際に筆談というのは相当エネルギーが要るなって思います。
双方向なコミュニケーションじゃないと思うからです。

まうさんと話をするときも筆談は必要な手段になりますが、これは手話も含めてあらゆる手段を使ってのことなので双方向コミュニケーションができている実感はあります。
こういうことがあるから筆談は否定!ということではないですね。

私も状況に応じて、筆談せざるを得ないことがありますが、それでも私は手話でお互いのことを話せることが一番良いと思っています。
そういう立場なので、斉藤さんの生き方には新鮮な刺激をいただきました。

ろうのお客様がもっとスナックに足を運べば、手話のできるホステスも登場するだろうなぁという想いでテレビを見ていました。


Mau:番組では、手話を使っている場面が出てこなかったのでそう思ってしまっているのかもしれませんが、斉藤さんは手話は日常的に使用されていないのでは?と思いました。

時と場合によると思いますが、直接的な会話ではなく、筆談という手段によって必然的に生じる間合いがまた良いんですよ。
相手のことばをしっかりと読み取り、しっかりと考えて返すという、その時間、間(ま)を楽しむ。
そういう向き合い方や会話の質を、彼女に会いに来るお客さんたちも求めているような気がします。斉藤さんが書く文面や美しい書体がまた素敵ですよね。

じっくりと向き合ってお互いに分かり合おう、伝え合おうとして頑張っても実は全体の70%位のことしか相手には伝わらないとコミュニケーションの研究者の本で読んだことがあります。

そう考えると口話であれ、筆談であれ、手話であれ、すべてを伝えるぞと気張りすぎ無くても良いのかしら?と思った記憶があります。
かえって、「すべて分かり合えることはない」とした上で、残りの30パーセントの隙間をどう埋めていこうかと考えた方がいいように思えました。

斉藤さんの筆談の場合は、一人がメモを書き、相手に見せて、その方も何かを書く・・・そういったやり取りが、残りの30パーセントの「間(ま)」を満たしてくれているようにも見えました。
夜の世界であれば尚更、筆談は秘密めいたものを共有できるツールのようにも見えます。ドキドキしちゃいますよ、素敵な人から素敵なメモをいただいたら♪

わたしとちえさんとの筆談による会話も同じです。

もちろん、筆談ではお互いにかなりのエネルギーを要しますが、それでも、わたしの質問に、ちえさんがどんなふうに返答してくるかを待っている時間もまた良いものなのです。
堂々と言えませんが私は手話がほとんど分かりません。いつもちえさんと会えるわけでもありません。
でもたまに会う時に筆談を面倒とも思いませんし、大丈夫かな?と最初はしていた心配もしなくなったのは、日頃からチャットやメールでお互いの気持ちを伝え合っているからです。

初めて会う人にそれを求めることは難しいでしょうから、ある程度一方的なやり取りになるのは仕方がないようにも思えます。
力をかけたい時に、かけたい人にかける。そしてその時に自分が魅力的な相手に興味を持ってもらえる人であるかの方が大変で大切なのかなあと思っています。
難しいところですが、お互いにもっと仲良くなりたい、近づきたいという気持ちがその隙間を埋めてくれるようにと願いながら・・・。


Chie:なるほど~!!そうですね。

何だかまうさんを通して、斉藤さんの生き方について別の視点を持つことができました。

筆談が大変という面だけに目を向けてしまっていました。「間」を楽しむ・・・
まうさんが筆談で何かを書いているのを待つとき、私はご飯を食べながら、コーヒーを飲みながら、周囲の人間観察をしながら
「どんな答えが返ってくるかしら?」と待っていました。そのわくわく感に近いものを、斉藤さんはお客様に提供しているのですね。

それで、素敵な字で素敵なメッセージをいただいて、素敵な「気分」になれたらそれこそ、最高に素敵なひとときになるんですね。
お客様が満足する理由も今、まうさんに言われてみると納得できます。

また今日も一つ、勉強になりました。ありがとうございます!!今度東京へ行くときに、斉藤さんのところへ寄ってみませんか??



Mau:軍資金をしっかりと貯めて、行ってみたいですね~。

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by machi-life | 2009-08-14 19:03 | mau+chie life

第25回(2009.8.7) "映画で見えてくる私たちの想い"

「聴こえないわたし」と「聴こえるわたし」がブログをはじめた理由

    ① 聴こえる人から見た「暮らし」、聴こえない人から見た「暮らし」とは何かを知る。
    ② ふたつの「暮らし」の違いや共通点を発見し、相互理解に扶助する。
    ③ 改めて「暮らし」について考えることで、わたしたちが毎日をシンプルにかつ豊かに
      送るための手法を探る。

“聴こえないわたし”-Chie

東京ディズニーランドオープンの年に誕生。手話講師
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ゆずり葉って?

Mau: 本当は今日は健康診断の続きなのですが・・・昨日ちえさんが鑑賞された映画「ゆずり葉」の話題をとりあげたい気持ちが湧き上がっているのですが、いかがでしょう?
またしても予定変更になりますが?

Chie: 健康診断は縁がないですね(笑)映画の方がホットな情報になるので、健康診断は話題がないときの対応として保留にした方が良いですね。

Mau: あはははは!!

Chie: 「ゆずり葉」知っていますか?

Mau: 植物の名前でしょうか?ゆずの葉? 違うなきっと。

Chie: もともとはどういうものか分からないけど、意味は次の次へ受け継ぐというような意味だったと思います。
映画のゆずり葉のサブタイトルが、君もまた次のきみへ、です。


Mau: 「君もまた次のきみへ」ですか・・・。そこにはいろいろな意味が込められていそうですね。映画を実際に見ると込められた想いが明らかになるのでしょうか。

Chie: そうですね。ラストシーンは思わず「そういうことなのか、なるほどなぁ」と納得しました。
もともと、この映画は全日本ろうあ連盟という全国規模の、聴覚障害者団体が創立60周年を記念して製作した映画なのですが、監督は早瀬憲太郎さん(NHKの手話番組出演)が務めています。脚本も担当していますが、映画製作のきっかけはろうの少年の一言だったそうです。
「ろう者って大人になったら死んじゃうの?」でした。


大人になったら死んじゃうの?

Mau: ええっ?どうして少年はそう思ったのでしょうか?

Chie: 映画やテレビを見ても、ろう者の大人が出てこないからです。聴こえない人のドラマがあっても、それは聴こえる人が出演しているのでろう者の大人の姿をあまり目にしないことから、生命は短いと思ったのかもしれません。

Mau: なるほど~・・・・!

Chie: フリースクールで子どもたちと接している早瀬さんはショックを受けてこれで映画を作ろう、と決めたそうです。

財団法人 全日本ろうあ連盟創立60周年記念映画 "ゆずり葉" http://www.jfd.or.jp/movie/
ここに予告編があるので少しだけ見ていただいたら分かるかと思います。

ビデオ収録が趣味だった主人公に、ろう運動を進める仲間達への興味が次第に深まっていくことがすべての始まりでした。

主人公は彼らを追いかけて映画製作に没頭するあまり、大切な人を失ってしまいます。
映画製作を中断し、30年間心を閉ざした生活を送っていました。

そこで、聴覚障害によって壁にぶつかっている若者の現実を知り、
「昔に撮影した映画の続きを製作したい」という仲間達の声を機に、映画製作を再開。

役者を目指す若いろう男性と出会い、次第に自分と重なり合うように見守りながら映画製作を進める。
実はここで衝撃な真実が待っていた、というストーリーです。

(映画製作の目的は、聴こえないことによって社会的不利を被った現実を知らせるのと、次世代の人に伝えていくためのものですね。
今回のゆずり葉の中には、実際にあった薬剤師試験の壁や日常生活で聴こえる人から受ける誤解のことが含まれています)

Mau: いま見てみますね。

Chie: 予告編を見ていかがでしたか?

Mau: 現在・過去、いろんな人のストーリーが交錯した内容のようですね。

Chie: そうですね。最終的には全てがつながるストーリーは好きな類なので、思っていたより良かったです。

Mau: ぜひ私も見てみたいのですが、新潟県内での上映はこれからもあるのでしょうか?

Chie: 2回だけあって、8月29日(土)19時~西川図書館多目的ホール、9月12日(土)【1】14:00 【2】18:00~白根学習館ラクペックホールで行われるそうです。
都合はつきそうですか?


<新潟市外での上映スケジュールは、9月6日(日)【1】13:00 【2】17:00会場:新潟県・長岡造形大学、12月6日(日)【1】10:00 【2】13:00会場:新潟県・新発田市生涯学習センター>

<全国・地域別での詳細上映スケジュールは、こちらをクリックしてください。

Mau: そうですね、8月29日は東京へ行くため難しいのですが、9月12日は行けそうです。予定表に書き込みます!

Chie: ありがとうございます。こちらは、9月12日は東京の予定です(ドイツから日本人留学生が数年ぶりに一時帰国でドイツの事情をきく予定です)。
まうさんも東京へ行かれるのですね!

Mau: あらら、変わりばんこに東京行きですね(笑)。

Chie: そうですね(笑)講師の為の学習会とかでしょうか?

Mau: いえいえ、29日の目的は、メキシコ美術の展覧会ともうひとつ見たい展覧会があって行きます。30日は試験です~♪なかなかメキシコの美術作品の展示がまとまってくることはないので楽しみです。

Chie: まうさんが難しい!!!!!と言っていた試験なのですね。メキシコの展覧会ですか、いつまでですか?

Mau: ちょっとお待ちくださいませ。

メキシコ20世紀絵画展です(クリックをするとHPに飛びます)。

Chie: 8月30日まででしたね〜世田谷美術館ですね。
Mau: 行かれたことはありますか?

Chie: ないですね。ぱっと見る限り、東京っぽくないというか、行ってみたいと興味をそそられますね。

Mau: 私も今回初めて訪れる場所なのですが、ここは近隣の住民の方がボランティア?で展示品の案内をされるという場所のようです。

Chie: 楽しめそうですね。世田谷というとセレブのイメージがありましたが、地域の方々による案内があるということは、地域性を感じさせます。

Mau: 先ほどの映画に少し話を戻しますが、昨日はたくさんの方が見に来られていたと思うのですが、皆さんの感想はどんなものでしたか?

Chie: 「感動した!」という感想が目立ちました。ろう者からはまだ聞いていないのですが、東京にいる友人は同じ感想を持っていました。
一緒に見たお客様も「言葉にならないくらい、感動した」です。

Mau: 特に内容のどんなところに感動されたのでしょうか?

Chie: 個人差によると思いますが、聴こえないことによって大切な人を亡くしてしまったということですね。

聴こえる人であればすぐに救えたかもしれない状況で、聴こえないことによって家族との関係がこじれてしまったり、すぐに救いたくても救えず、身動きがなかなかとれない状況といったところでしょうか。

でも、私自身、身にしみるというか、ある意味で嫌な体験を思い起こさせましたね。

例えば、薬剤師の試験の場面で、口が読み取れない状況なのに聞き取り検査をやらされて苦しい想いをする場面が出てくるのですが、自動車の運転免許での聴力検査を思い出しました。
自動車学校に入る前に、聴力検査が義務付けられていましたので補聴器をつけて検査を受けたんですよね。
でも音量をMaxにしても全然聴こえないです(もともと重度の聴覚障害)。

「聴こえない」となかなか言えず(聴こえなければ不合格とし、自動車学校に入れなくなります)。
そのときは検査員の視線がきつくて「すみません、補聴器の調子が悪いから」と何とか懇願して検査をパスしました。

その後に、免許更新がありましたが聴力検査は義務づけられていないにもかかわらず、「後ろから手を叩くので、何回叩いたか答えなさい」と言われて冷や汗をかきました。

「ここで聴こえない!と言ったら免許を剥奪されてしまうのだろうか?」と急に不安になりました。
そこでも「すみません、補聴器が壊れているみたいです」と言って何とか許可をもらいました。

何で聴力が必要なわけ?と思いながら帰路についた記憶があります。
それが現実なんだなと思いますし、法律の壁ですね。
その体験を思い起こしたので、うわ〜嫌なこと思い出しちゃった、になりましたけど、
客観的に自分が受けてきた体験を見つめる機会にもなりました。その辺りが、聴こえる人たちの受け止め方と違うかもしれないです。


Mau: そういうことが過去にあったのですね。
ちえさんから見る映画「ゆずり葉」は、今の社会ので実際に対面している日常と考えていいものでしょうか?

Chie: そうですね。時代にさかのぼるシーンもありますが、現代の日常生活に通ずるところばかりあります。
例えば、若いろう男性は、映画の中で「俺はずっと手話を知らない世界で育てられた。手話ができなくてもいい、聴こえる人のふりをして生きろと家族に言われていた。だから聴こえる人たちの真似をやってきた。でも、(ろう者の女性との出会いで)それは間違いって気がついた。聴こえないことを公に出しても良いんだって、自分自身を認められるようになった」ということを話すシーンがあります。これは、現在の同世代の大学生に通ずることですし、私が学生時代に出会った難聴者、ろう者たちと同じ想いです。


Mau: 映画の中のろうの男性も、そしてちえさんも、「誰か」(又は何か)に「会う」ことがあって、初めて物まねではなく自分として生きていく喜びを知った・・・。
もしこの映画を見ていたのが、例えばちえさんが中学生、高校生だったならば・・・どんな感想を持つでしょうか?

Chie: 聾学校にいたら、きっとピンと来なかったと思いますね。がんばって、聴こえる人のようになればいいじゃん、って思うかもしれないです。
それは、人生経験が少ない中で、「聴こえる人のようになれ」という先生のことを信じていた頃の話です。

今の時代、手話の認知度が高まっているのでもし、今の時代で中高生であれば少しは別の感想を持つかもしれないですが、それでも、たぶんピンと来ないような気がします。


Mau: そういうものでしょうか・・・。

Chie: 現実を見たくないという思いと、聾学校では考えられない現実ですから。聾学校ではそのような現実についてあまり語られていないし、卒業生との交流会でも良い話ばかりだったのできっと昔の自分がこの映画を見たら、複雑な心境になるかもしれないですが、聴こえる人たちの真似をしているのだという現実に直視するには若すぎるような気がするのです。

説明が難しいですが、今の子どもたちは手話を小さいときから目にしているし、手話ができる大人たちの本も少しずつ出ているので違った感想を持つと思います。

Mau: ありがとうございます。

この映画から、ちえさんはどんなメッセージを受け取りましたか?

Chie: 聴こえないことをもっと前に出して良い、ということですね。


Mau: あえてお聞きしますが、聴こえる人たちにはこの映画を通じてどんなことを知ってほしい、考えてほしいと思われましたか?もしあればお願いします。

Chie: 聴こえないことによって生じる社会的な不利はこういった、日常生活の中にあるという現実ですね。
現実を見て考えてほしいという受け止め方をしました。もともと、ろう運動を起点にした映画なので、理解してほしいということですね。でも聴こえる人を排除するというような偏りはなく、こういう現実があった、という情報発信ですね。


Mau: ろう運動というのは・・・無知ですみません。映画の中のお話ではなくて、実際に過去に日本で起こった運動のことが描かれているのですね。

Chie: すみませんでした、自分中心のお話になってしまいました。ろう運動というのは、現実の社会でずっと昔から続いている聴覚障害者の差別撤廃に向けた運動のことを、ろう運動と呼びます。古くさいものですが、全国の聴覚障害者団体はこうした運動がとても大切と熱く語ります。私はそれを否定しませんが、どうも何かが違うなという立場です。
それは置いといて、こうしたろう運動の歴史が、映画の中にも出てきて、映画を通して運動の存在を示していました。同時に、聴こえないことによって起こる日常生活を示していました。


Mau: ますます自分の目で映画を見てみたくなりました。

Chie: まうさんとして、どんな風に受け止められるのか知りたくなりました。
聴こえない側で見てしまっているので、聴こえる人がどのような受け止め方をするのかとても興味深いです。
ぜひご感想を教えてください。

余談ですが、出演した若いろう男性、学生時代に一度話したことがある方でした。そのときは、「ふーん」とあまり興味を持たなかったので連絡先を聞いていませんでした。今思えば「しまった!あのときに連絡先を聞いておけばよかった!」と思うくらい映画の中ではまぁまぁ、かっこよく映っていました(笑)


Mau: 「まぁまぁかっこよく」ですか~?!(笑)
素敵なプチ情報ありがとうございます。一層映画を見るのが楽しみになりました。

Chie: ありがとうございます。

他の情報になりますが私の憧れのろう男性が、ハリウッド映画の「バベル」に出ていました。ほんの少しだけですが、嬉しかったです。


Mau: 日本人男性ですか?

Chie:はい。エキストラ出演ですが、顔アップです。ほんの数秒です。


Mau: まばたきも出来ませんね。

Chie: あはは(笑)。
映画について私の心境がうまく説明できずにすみません。でも、いろいろな意味でこの映画が影響を及ぼすことは間違いないと思います。


Mau: 考えるだけでなく実際にメッセージを持ってそれを信じて動くことによって、必ず何かが変わってくると思います。

Chie: 今まで、ろう者を取り上げた映画は見たことありますか?聴こえない人についてのドラマでもいいですし。

Mau:公開時には、監督の出身国であるメキシコに滞在中であったのにも関わらず見る機会のなかった「バベル」を昨日ようやく見ました。
残念ながらちえさんの憧れの男性は、どの方か分かりませんでした。今度教えて下さいね。

映画自体は考えていたものとは全く違うものでした。
見始めたときは、「どうしてこのシーンがあるのだろう?」と理解に苦しむ場面もいくつかありましたが、エンドロールが流れる頃にはそんなシーンは全く気にならなくなっていました。
映画とは、それを見るそれぞれの人の立ち位置で、大いに見え方が左右されるものだと思っていましたが、この映画でその思いを実感しました。

菊池凛子さん演じるろうの女子高生の描写は、日本人として、女性として少々行き過ぎている感はありました。
ただし映画全体を通して見たときに、そういった激しい描写は気にならなくなりました。誤解があるかもしれないと思いながらお伝えしますが、実際に行動として動く、動かない、頭の中で思っただけ・・という違いだけで、映画に登場する一種「特殊」な行動を取る人物の一人ひとりが、形に多少の違い、程度の違いはあれど私たち自身そのものではないかと思わされました。

聴こえない、聴こえるに関わらず人は意思を伝え合う言葉、考えることのできる脳、行動できる手足を持ち合わせているのに、そのどれもが時にどうしようもなくばらばらで、思い通りにならず、能力を持ちながらも思うように使うことのできない無力さに絶望することもあります。中でも最もつらいのは、今切実に足りないものがあって、必要なのは確かなことなのに、それが一体何なのかが分からない状態です。同時にその不完全さが人間だとも思えるのです。バベルの中の人物は、そういった脆くて繊細なところに生きている私たちをはっきり映し出しているように私には見えました。

映画を通して、鳥のように私たち自身をも場面に投入して上空から俯瞰することができます。
実際はこの人はこう考えているのに、どうして周りの人にはそれが伝わらないのだろうともどかしく思ったりします。簡単なことのように思えます。
でも、「実際はあなた方もあまり変わらない生活、自分という入れ物を活かしきれていない暮らしをしているのではないですか?」と映画に問われているようにも感じました。
決して明るい内容の映画ではありませんでしたが、住む場所、置かれている状況、立場、言語、人種等を全て取り払ったときに、残るものは何?あなたはどう思う?どうしたい?というメッセージを映画から受け取りました。こういう映画に出会うと、映画を作りたくなっちゃいますね(笑)。 

Chie:映画を見終わった後、そして清々しさの後は、私も映画を作りたくなりますね。
バベルはろう者たちの間でも話題になっていました。「あの役はやりすぎ〜」という声もあれば、
「今までメディアに出ていた、ろう者のかわいそうなイメージを覆してくれた」という声もありました。
また、字幕についても話題になりました(これについては、またの機会に触れたいと思います)。

バベルは2回映画館で見ましたが、なぜ神様は人間の言葉をばらばらにしたのか(バベルは、人間がバベルの塔を作って神様に会いたがったそうです)について、考えてみました。

上を見たい、自分のことや周りのこと以外、神様ばかり目を向けるのではなく、
周りの人をもっと見なさい、ということで「わざと言葉をばらばらにした」のかなという感想を持ちました。

でも1つの映画を見て、Mauさんからの感想を聞いたりすることによって考えさせられることが「映画の魅力」ですね!

何かに行き詰まったり、どうしようもないときは、映画を見てみよう!と思います。
みなさんの中でも良い映画がありましたら、ぜひ聞いてみたいですね。


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新潟まつり。新潟は「涼しい夏」です♪
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by machi-life | 2009-08-07 23:07 | mau+chie life