聴こえないわたし 聴こえるわたし ~ことば&暮らし~

それぞれの「ことば」を「知ること」からはじめよう
by machi-life
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2009年 08月 14日 ( 1 )

第26回(2009.08.14)"聴こえないホステスから教えてもらったもの"

 「聴こえないわたし」と「聴こえるわたし」がブログをはじめた理由    

① 聴こえる人から見た「暮らし」、聴こえない人から見た「暮らし」とは何かを知る。
    ② ふたつの「暮らし」の違いや共通点を発見し、相互理解に扶助する。
    ③ 改めて「暮らし」について考えることで、わたしたちが毎日をシンプルにかつ豊かに
      送るための手法を探る。


"聴こえないわたし”-Chie
東京ディズニーランドオープンの年に誕生。手話講師
趣味は、写真、読書、映画鑑賞、ゴルフ

"聴こえるわたし”-Mau
“Imagine”が発表された年に誕生。英会話・スペイン語会話講師
旅、自転車、食べることが好き

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話題の銀座ホステスNo.1「筆談ホステス」

Mau:今夜は「筆談ホステス」著者である斉藤理恵さんが出演していらっしゃった、テレビ番組・金スマ波乱万丈「耳の聞こえない銀座No.1ホステス」を見てのお話をしてみようかなと思っています。

銀座ナンバー1ホステスの斉藤理恵さんは、筆談ホステスです。

幼少時の病が原因となって、耳が聴こえなくなりました。
さまざまな苦難や葛藤を乗り越えながらも現在は堂々と銀座No.1ホステスの座を日々の努力の結果として築かれています。お客様との会話は、「筆談」!


     斉藤さんの記事はこちらです。
     Part1 http://media.yucasee.jp/posts/index/1407/1
Part2 http://jp.ibtimes.com/article/biznews/090810/39010.html

Chie:記事読みました、ありがとうございます。斉藤さんにとって気になっていたことが私と一致していました。

Mau:斉藤理恵さんのことでちえさんが、「気にになっていたこと」はどういったことでしょう?

Chie: 銀座に障害を持ったお客様を見かけないことです。規模が違うかもしれないですが、新潟ではスナックに行くろう者がいるので東京でも必ずいると思っていました。

Mau: 記事では、斉藤さんも「もっと銀座に障害をお持ちの方々に来ていただきたい」と言われていましたね。新潟のろう者の方々でスナックに行かれるのはちえさんのお友達ですか?ちえさんも行くこともありますか?

Chie: 私は行ったことないですが、友人はスナックに行くので普通のことと受け止めていました。
風俗に行った友人は、「手話のできる人がいればいいのにね」って愚痴っていました。そういうこともあって、ホステスさんに会うのは普通のことと思っていました。
まうさんはスナックに行かれますか?


Mau: 私のスナック歴は長いですよ~♪
というのも、母がスナックを長年経営しているのです。もうどのくらいかな~・・・私が小学生の時からだから、ええい、予想して下さいね!

Chie: そうなんですか、今度行っていいですか?スナックは未知の世界ですので(笑)

Mau: どうぞどうぞ!
母の店は、女性同士でもふらりと行けるような場所です。
カラオケボックス代わりに貧乏な大学生時代に友達大勢で騒ぎにいくのは母の店でした。
無理を言って、から揚げだおにぎりだ・・・と安い金額で用意してもらっていましたね。

Chie: わ〜い!楽しみです!お盆明けにでもよろしくお願いいたします。
居心地が良い場所なんですね。


Mau: 私にとってのスナックは憩いの場かもしれませんね。それはきっと母が経営しているからということもありますが。
面白い空間であるとも思います。ぜひ夜の人間観察にどうぞ~!

Chie: おもしろそうです。楽しみです!


Chie:青森の筆談ホステスの登場は、最近知ったばかりです。まうさんはいつ頃知りましたか?

Mau:斉藤さんの著書「筆談ホステス」が書店に並びはじめたばかりの時に、本屋さんで手に取りました。
私は本を読むのがかなり速い方なので、興味深い内容に、買ってゆっくりというよりも立ち読みで一気に読んでしまいました。それぐらい印象深い「出会い」でした。

Chie:立ち読みで一気に読めるくらい、惹きつかれたのですね。まうさんは筆談ホステスを見てどう感じましたか?

Mau:実際にTVに出演しているのを見て、本の印象とTVの中で見る斉藤さんのギャップが全くないことに驚きました。
普段から裏も表も無く、隠すことも無く生きていらっしゃるから、書かれた文章、動く姿、筆談であっても、そこにずれはないように感じました。
ぶれない芯の強さ、そして安積アナウンサーの無茶なコメントや行動にも大袈裟な反応一つなくちょっと考えながら洒落た返答ができるところ・・・にくいテクニックでしたね~。
女性の私が彼女のお店に行っても、きっとめろめろになるんだろうなあと想像しました。


Chie:本は立ち読みでちらっと見たくらいでした。同じ女性として驚嘆する内容だったのですね。
字がきれいに書かれているところは「あ!見習わなきゃ!」と勉強になりましたが、それ以上のものがあるみたいで
今度本を読むのが楽しみになりました。

テレビで実際に見たとき、年が1つ下であることにびっくりしましたね。そして、セレブな生活をしていて「ゴルフ、一緒に出かけてみたい!」と興味が深まりましたね。
一方で、果たして筆談だけでコミュニケーションができるのか?と不思議に感じました。

スタジオで交わされる言葉全てが斉藤さんに伝わっているかどうかという面も気になってしまいました。
でも、それを斉藤さんは「空気を読んで状況に合わせている」ようにも感じられました。空気を読む力は人一倍かもしれないです。

私自身、手話を仕事にしているからだと思いますが、実際に筆談というのは相当エネルギーが要るなって思います。
双方向なコミュニケーションじゃないと思うからです。

まうさんと話をするときも筆談は必要な手段になりますが、これは手話も含めてあらゆる手段を使ってのことなので双方向コミュニケーションができている実感はあります。
こういうことがあるから筆談は否定!ということではないですね。

私も状況に応じて、筆談せざるを得ないことがありますが、それでも私は手話でお互いのことを話せることが一番良いと思っています。
そういう立場なので、斉藤さんの生き方には新鮮な刺激をいただきました。

ろうのお客様がもっとスナックに足を運べば、手話のできるホステスも登場するだろうなぁという想いでテレビを見ていました。


Mau:番組では、手話を使っている場面が出てこなかったのでそう思ってしまっているのかもしれませんが、斉藤さんは手話は日常的に使用されていないのでは?と思いました。

時と場合によると思いますが、直接的な会話ではなく、筆談という手段によって必然的に生じる間合いがまた良いんですよ。
相手のことばをしっかりと読み取り、しっかりと考えて返すという、その時間、間(ま)を楽しむ。
そういう向き合い方や会話の質を、彼女に会いに来るお客さんたちも求めているような気がします。斉藤さんが書く文面や美しい書体がまた素敵ですよね。

じっくりと向き合ってお互いに分かり合おう、伝え合おうとして頑張っても実は全体の70%位のことしか相手には伝わらないとコミュニケーションの研究者の本で読んだことがあります。

そう考えると口話であれ、筆談であれ、手話であれ、すべてを伝えるぞと気張りすぎ無くても良いのかしら?と思った記憶があります。
かえって、「すべて分かり合えることはない」とした上で、残りの30パーセントの隙間をどう埋めていこうかと考えた方がいいように思えました。

斉藤さんの筆談の場合は、一人がメモを書き、相手に見せて、その方も何かを書く・・・そういったやり取りが、残りの30パーセントの「間(ま)」を満たしてくれているようにも見えました。
夜の世界であれば尚更、筆談は秘密めいたものを共有できるツールのようにも見えます。ドキドキしちゃいますよ、素敵な人から素敵なメモをいただいたら♪

わたしとちえさんとの筆談による会話も同じです。

もちろん、筆談ではお互いにかなりのエネルギーを要しますが、それでも、わたしの質問に、ちえさんがどんなふうに返答してくるかを待っている時間もまた良いものなのです。
堂々と言えませんが私は手話がほとんど分かりません。いつもちえさんと会えるわけでもありません。
でもたまに会う時に筆談を面倒とも思いませんし、大丈夫かな?と最初はしていた心配もしなくなったのは、日頃からチャットやメールでお互いの気持ちを伝え合っているからです。

初めて会う人にそれを求めることは難しいでしょうから、ある程度一方的なやり取りになるのは仕方がないようにも思えます。
力をかけたい時に、かけたい人にかける。そしてその時に自分が魅力的な相手に興味を持ってもらえる人であるかの方が大変で大切なのかなあと思っています。
難しいところですが、お互いにもっと仲良くなりたい、近づきたいという気持ちがその隙間を埋めてくれるようにと願いながら・・・。


Chie:なるほど~!!そうですね。

何だかまうさんを通して、斉藤さんの生き方について別の視点を持つことができました。

筆談が大変という面だけに目を向けてしまっていました。「間」を楽しむ・・・
まうさんが筆談で何かを書いているのを待つとき、私はご飯を食べながら、コーヒーを飲みながら、周囲の人間観察をしながら
「どんな答えが返ってくるかしら?」と待っていました。そのわくわく感に近いものを、斉藤さんはお客様に提供しているのですね。

それで、素敵な字で素敵なメッセージをいただいて、素敵な「気分」になれたらそれこそ、最高に素敵なひとときになるんですね。
お客様が満足する理由も今、まうさんに言われてみると納得できます。

また今日も一つ、勉強になりました。ありがとうございます!!今度東京へ行くときに、斉藤さんのところへ寄ってみませんか??



Mau:軍資金をしっかりと貯めて、行ってみたいですね~。

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by machi-life | 2009-08-14 19:03 | mau+chie life