聴こえないわたし 聴こえるわたし ~ことば&暮らし~

それぞれの「ことば」を「知ること」からはじめよう
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第14回(2009.05.22) “聴こえない聴者”

「聴こえないわたし」と「聴こえるわたし」がブログをはじめた理由

    ① 聴こえる人から見た「暮らし」、聴こえない人から見た「暮らし」とは何かを知る。
    ② ふたつの「暮らし」の違いや共通点を発見し、相互理解に扶助する。
    ③ 改めて「暮らし」について考えることで、わたしたちが毎日をシンプルにかつ豊かに
      送るための手法を探る。

"聴こえないわたし”-Chie
東京ディズニーランドオープンの年に誕生。手話講師
趣味は、写真、読書、映画鑑賞、ゴルフ

"聴こえるわたし”-Mau
“Imagine”が発表された年に誕生。英会話・スペイン語会話講師
旅、自転車、食べることが好き 

♪  ☆  ♪  ☆  ♪  ☆  ♪  ☆  ♪  ☆  ♪  ☆

Mau:本日は特別ゲストにお越しいただいています。

Chie:「聴こえないわたし、聴こえるわたし」に続いて、「聴こえにくいわたし」が登場しています。よろしくお願いいたします。

Suguru: 私が噂?の聴こえにくい人です。お二人の生徒になった経験を持つSuguru です。

Mau: えーと、講師経験ということですか?
あっと・・・勘違いです!私たちに習った経験があるということですね。失礼しました。

Suguru:はい、そうです。私が聴こえにくい変なおっさんだからです(笑)

Mau: Suguruさーん、全国いや世界放送ですよ~!
もう少しどんな人なのか説明がないと、読んでいる人はちんぷんかんぷんですよん。

Suguru:はい、ではまじめに・・・私は喋る手話講師です。ある時はサラリーマン、ある時はお蕎麦屋さん、ある時は手話講師。こんなところでしょうか。

Mau: muy bien ! ← 私の生徒だったSuguruさんには分かるはずですが・・・?

Suguru:汗 汗 汗

Mau: 「しゃべる手話講師」というのはどういう意味ですか?

Suguru:そうですね、手話と声を同時に話す感じです。イメージできますか?

Mau: 手話の後に、少し遅れて声を出す感じでしょうか?

Suguru:いえ、基本的には、同時なんです。声と手話を同時にする時、僕の頭の中には日本語がいっぱい?あります。

Mau: 手話または日本語で相手から受信した情報に対して、自然に手話と日本語同時に対応できるということでしょうか?それってすごいことですね!

Suguru:最近、聴こえにくい人の呼び名で良いのがありました。それは、「聴こえない聴者」なんです。それを聞いた時、なるほどな~、と思いました。

Mau: なるほど~!!Suguruさんは、以前から私たちのブログを見て下さっていて、「聴こえないわたし」と「聴こえるわたし」だけではなく、「聴こえにくいわたし=Suguruさん」も加えて!と熱烈ラブコールをいただいてのご登場!ありがとうございます。                                                                         
私も含め、聴者のほとんどの人たちは、「ろう者は全く聴力のない方」、「難聴者」は聞き取りにくいことはあるだろうけれど、「ある程度は聴こえる人」→「聴者に近い」と認識しているのではと思います。Suguruさんが言われた、「聴こえない聴者」はそれに近いものだと考えて良いでしょうか? ちえさん、Suguruさんのお二人は思われますか?

前回の続きになってしまうようですが、ちえさん自身は、「ろう者ってどういう人ですか?」と尋ねられたときに、どう答えていますか?Suguruさんはどうでしょう?

Chie: 聴こえない聴者という言葉について、最もイメージしやすい言葉だと思います。また、最近は、 難聴者という言葉についても本当に曖昧だなぁと思います。それは、「聴こえにくいけど声で喋れる人」と、「聴こえにくくて声で喋ることも不慣れな人」がいますので、まとめて「難聴者」とは言えないと思いますし、それはろう者も同じことじゃないでしょうか。

以前までは、ろう者と難聴者の二つに分けていましたが、そればかりだと他人を否定することにつながって、やがては自分を追いつめることになると気がついてからはあまりこだわらなくなりました。ろう者はどういう人ですか?という質問は難題ですね。。。

Suguruさんどうぞ。


Suguru:「聴こえない聴者」でピンときた事は、やはり環境です。私は、聴こえにくいですが、聴こえる人と遊び、学び、そして喧嘩もしてきました。聴こえにくい私にとって、聾学校という環境は知らないので、聴者と同じだと感じます。

ろう者ってどうゆう人ですか?これは、難しいですね。現時点で答えられる事は、電話ができない人(聴こえなく、声を出しにくい人)だと思います。

聴こえにくい人とは?でしたら、説明は簡単です。まず、喋れて、自分の声は聴こえて、相手の声(音)も聴こえる人です。これって、聴こえる人と同じですよね?ただ、私の場合、声は外国語みたいに聴こえる事があります。それは予想できない話の流れになった時です。自分からは話題を出すとある程度、内容がわかりますので、話についていけます。しかし、話が外れてしまうとお手上げです。


Mau: その「聞こえる状態」は小さいときから同じですか?

Suguru:少し昔話をしましょう。小学校1年生の時です。友達にSuguruは無視する事多いよね?

聴こえる状態は以前より、聴こえなくなっています。子どもの頃、体温計の音が聴こえた時がありました。今はまったく。なので、どんな音かは覚えていますよ。ピー、ピー。こんな感じですよね?

昔話は今度しますね。


Mau: え~っ!昔話もっとお聞きしたかったのに。いけず~。
ところで、私が子供のときは、体温計は音無しのシンプルなものでした・・・(笑)

Suguru:最近仕事はいっぱいあって、、、慌てると手話も通じなくなります。ちえさんがいうには手話がボロボロ落ちてるそうです。

Chie:慌てるときはそうですが、落ち着いているときは手話が丁寧になりますね。

Mau: 対面して会話をしていても難しいこともありますが、ちえさんとは今のところ「あ・うん」の呼吸でコミュニケーション取れていると私は思っていますよ。

毎日レッスンをしていても、手話がぼろぼろ落ちる、忘れてしまうのですか?
文法的に単語が落ちるということでしょうか?

Suguru:そんな難しい事ではありません。ただの慌て者だと思います。手話を忘れるというか、頭の中が日本語だけになってると思います。

Mau: さっきのコミュニケーションのお話ですが、対面していようが、パソコンであろうが、もし分からないことがあれば「その場で聞く」ということが、お互いに信頼関係を作る源なのではと考えています。曖昧にしたまま会話を流してしまうと、話が終わってから「あれ?わたし何をこの人と話していたんだ?」となってしまう気がします。ちえさんもわたしも、それをしていないからこうやってブログも、実際はかなり時間を要するので大変ではありますが、楽しみな時間になっているのだとおもいまーす♪ 
きっとSuguruさんとChieさんもそうでしょう?

忙しいというのは、生徒さんがわんさかいらして忙しい!!ということですか?素晴らしくありがたいことです。そうでなければ、雑務でしょうか?

Suguru:なるほど、そうですね。曖昧でしたら、聞くですもんね。たぶん長年の聞き流しが出たのかもしれません。聞こえてるふり?を20年もして来ました。今は雑務の方が多いですね。

Mau: 私も南米では、スペイン語が「聞こえてるふり」「分かってるふり」を最初はしたものですが・・・そのうち見事にばれました!早くばらしちゃうと楽になりますよ~。

Suguru:はい、手話と関わってからは早くばらすように心得ています。

Mau: 今、生活が「音声」+「手話」になって・・・どうですか?世界はダブルで広がった感じですか?

Suguru:そうですね、昼間は音声、夜は手話ですね♪

Chie:私とは違う生活ですね。二つの顔を持つような感じですね(笑)

Mau: なんだか、また怪しげですね~。 
Suguruさん、手話はおいくつではじめらたのでしょう。確かろう学校のご出身ではないですよね?

Suguru:あは、難聴者→難しい人で(笑)

手話は23歳だったと思います。実は不整脈が発覚して、スポーツを控えなければならなくなったのも要因の1つです。スポーツジムが趣味でしたが、それが出来なくなり、新しいものを探していました。兄の後押しもあり、手話を始めました。


Mau: なるほど~。お兄さんも手話を話されるのですか?(←文法的に合ってますか?)

Suguru:文法的にも正解です。兄は手話に興味はありません。一時的に仕事の関係で手話を教えてほしいと言われたのですが、10分で諦めてしまいました。今思えば、教え方もイマイチだったと思います。ちなみに私の家族で手話を話す人はいません。

Mau: Suguruさんご自身はどうですか?手話にすぐに興味を持って夢中になっていった感じですか?

Suguru:私も興味はなかったです。初めは、通信のビデオを見て覚えました。それが、すぐに眠くなってしまうんですよ。けど、その時からこれしかないって思ってました。私には珍しく最後までやりました。いろんな物で興味を持つように自分をごまかしました。手話ドラマのビデオを借りてなんとか継続したのを今でも覚えています。

Mau: そうまでしても手話を覚えたかったんですね。

Suguru:ビデオですと繰り返し見れますし、覚えの悪い私にぴったりでした。ビデオ学習後に地元の手話サークルへ行きました。準備してサークルへ入ったのですが、ろう者の手話表現を読み取るのには苦戦しました。

Mau: 23歳から手話を始めて・・・「あっ!会話できる!」と思ったのはいつ頃ですか?その頃には、今Suguruさんの周りにいるたくさんのろう者&難聴者仲間たちには出会っていたのでしょうか?

Suguru:実は本当に最近ですよ。1年前にちえさんの手話講座を受講したあたりからです。その間、数えきれない程のろう者に会ってますが、時間ばかり過ぎてしまってました。とにかく1週間に3回、手話を使うろう者に会うように意識して生活してたような気がします。

Mau: おお!それは、いま手話を学んでいる人にも参考になりますね。

Suguru:そうですね、私も途中から手話を覚えたので、覚える大変さがわかります。今、ハンズの受講者で1年くらい手話を習っている学生がいます。自分の頃と比較すると凄まじいスピードで覚えています。私が3年掛かって覚えた手話はハンズなら、1年で十分・・・かな?やはり学習も必要だと思います。

Chie:1年だけでは足りず、もう少し長く学びたい方もいらっしゃいますし、手話は1年だけで簡単に身につけられる言葉ではないですので語学を学ぶ期間は個人差があるかもしれないですね。

英語とスペイン語はどうでしょうか?

手話で「どのくらいの期間で、手話ができるようになるの?」という質問を受けますが、そういうことはありますか?


Mau: そうですね、 「一年ぐらいで英語を(初心者レベルから)マスターできますか?」と言われる方は少なくありません。私は、こういう風にお答えしています。

仮にその方がケーキ屋さんだったら、「それでは明日からそちらで一から修行をさせてください。ただし週に一度しか伺えません。でも1年後には私のお店をオープンできますね!」すると、大体の方が笑いながら「それは無理です・・・そうですね、そういうことですね」と理解していただけます。

もしかしたら、週に一度のレッスンで、一年後にはペラペラになる方もいるかもしれません。
そうだとしたら、それは私が講師として優れていたというわけではなく、その方ご自身がレッスンに来ない日にも勉強や努力ををしたからだと思います。

もしその方自身に明確な語学を学ぶ目的が、レッスンを始める時点で無いのであれば、時間をかけてその方自身もが気づかなかった、もしくは忘れていた目的地まで一緒に走り続ける・・・技術的にも精神的にも、そのサポートをしていくのが私たちの役目なのではと思います。

今日はSuguruさんとも、こうやって改めてお話ができて楽しかったです。

Suguru:ぎこちないデビューで申し訳なかったです。

Mau : とんでもない!誰にでも最初はありますから。

Suguru:1年後にまたあいましょう(笑)その時は上手になってるかも!?

Mau :あはは!これからも、時々登場してくださいね。

Suguru:ありがとうございました。

Chie:ありがとうございました。

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本日は、こんな私たち3匹でお送りしました。また来週もよろしくお願いします。
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by machi-life | 2009-05-22 22:04 | mau+chie life
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